同じ枠に、二人来てしまった。玄関で気づく。片方の患者さんに謝って、別の日に来てもらう。
原因はすぐ分かります。集客用の予約サイトで入った予約を、自院の予約表に書き写すのが遅れた。
一度でも経験すると、次の日から予約表を見る目が変わりますよね。
整体院・治療院向けの予約システムでサポートを担当している井上です。院の初期設定を、これまで約20院お手伝いしてきました。
この記事は、集客用の予約サイトからの新規と、自院で受ける予約(電話・LINE)の両方を持っている先生・オーナーに向けて書いています。2つの予約表を見比べながら枠を管理している、あの手間とこわさをなくす話です。
特定の予約サイトの名前や操作手順は出しません。仕組みの話と、私たちが実際に経験した失敗の話を先にお伝えして、最後に、どんな院に私たちのサービスが向いているかを短く添えます。
二重管理が起きる仕組み
先に、構造を整理させてください。
予約サイトには予約サイトの予約表があり、自院には自院の予約表がある。この2つは、放っておくとつながりません。つなげているのは、先生の手です。サイトで入った予約を自院の表に書き写し、自院で埋まった枠をサイト側で「×」にする。
この書き写しは、施術中にはできません。夜にまとめてやることになります。その間、両方の予約表は「空いている」ことになっているので、同じ枠に両方から予約が入ります。それがダブルブッキングです。
予約サイトが悪いわけではありません。「予約表が2つある」こと自体が原因なんです。だから、書き写しを速くしても根本は変わりません。
選択肢は3つ。予約サイト1本か、自院1本か、つなぐか
予約表を1つにする方法は、3つしかありません。
一つ目は、予約サイト1本にすること。新規も常連も、全部サイトで受ける。予約表は1つになります。ただ、常連の患者さんの予約にもサイトの手数料がかかる場合があり、患者さんの情報がサイト側に残ります。
二つ目は、自院の予約1本にすること。サイトをやめる。予約表は1つになりますが、新規の入口を失います。サイトからの新規に頼っている院には、現実的ではないと思います。
三つ目は、つなぐこと。2つの入口はそのまま残して、予約表だけを1つにする。サイトで入った予約が自院のシステムに自動で入り、自院で埋まった枠がサイト側でも閉まる。これができれば、書き写しの仕事そのものが消えます。
三つ目が理想に見えますが、「使っている予約サイトと連携できるシステムがあるか」がすべてです。連携できなければ、一つ目か二つ目を選ぶことになります。
決め方の目安を一つ。新規の患者さんのうち、サイトから来る人が半分を超えているなら、サイトはやめられません。三つ目(つなぐ)か、一つ目(サイト1本)の二択です。逆に、新規のほとんどがホームページや紹介から来ているなら、二つ目(自院1本)にして、サイトは静かにやめる、という選び方もあります。
連携で確認しておきたいのは「向き」
「連携できます」と言われても、確認していただきたいことがあります。向きです。
一つは、サイトで入った予約がシステムのカレンダーに入るか(サイト → システム)。ここは、たいてい「できます」と言われます。
もう一つは、システムで埋まった枠がサイト側でも「×」になるか(システム → サイト)。こちらが無いと、常連さんの予約で埋まった枠に、サイトから新規が入ります。ダブルブッキングは半分しか防げません。
そして、反映の速さ。即時なのか、数分かかるのか。遅いと、その数分の間にぶつかることがあります。
契約の前に、「両方向ですか、片方向ですか」と一言聞いてください。それだけで、入れたあとの落とし穴の半分は避けられます。

私たちが実際に経験した、ダブルブッキングと解約
ここは、私たちの失敗の話です。
私たちのサービスに、集客用の予約サイトを併用しているエステサロンが入ってくださったことがあります。当時、私たちのシステムには予約サイトとの連携機能がありませんでした。連携されないことは、導入のときにお伝えしていました。
それでも、ダブルブッキングが起きました。サイトの予約と、私たちのシステムの予約がぶつかった。不満のまま、解約になりました。
サービスへの不満が理由の解約は、サービス開始からの導入40店舗のうち、この1件です(2023年4月〜2026年9月・自社調べ)。同じ40店舗のうち、90%以上がいまも続けてくださっています(自社調べ)。数字としては1件ですが、私たちにとっては重い1件でした。「伝えていた」で済む話ではなかったと思っています。
このあと、予約サイトとの連携機能を作りました。いまは、サイトで入った予約がカレンダーに入り、システムで埋まった枠はサイト側でも閉まります。両方向で、基本は即時です。
この記事で「向き」をしつこく書いているのは、この経験があるからです。
連携を入れても残る仕事
連携を入れれば全部が自動になる、とは言いません。残る仕事があります。
電話で受けた予約は、その場でシステムに入れてください。ここは手です。紙の予約表を別に持つと、また予約表が2つになります。
サイト側の枠や休みの設定は、サイト側で決めるものです。システムの側から全部を動かせるわけではありません。
そして、連携できるサイトは限られます。使っているサイトが対象かどうかは、契約の前に確認してください。「連携あり」と書いてあっても、先生が使っているサイトが対象とは限りません。
向いていない場合
正直に、連携が向かない場合もあります。
複数の予約サイトを併用している院は、全部がつながることはまずありません。1つに絞れるか、絞れないなら書き写しが一部残ることを前提に考えてください。
レジ(POS=レジ(会計)のシステム)と一体にしたい店は、その軸で選んだほうがいいです。
それと、近いうちに予約サイトをやめる予定なら、連携より「自院1本」の準備のほうが先です。サイトをやめた日から、二重管理はそもそも無くなります。
こんな院には、私たちのリピマルが向いています
ここまでお読みいただいた先生に、最後に私たちのサービスの話を少しだけ。
私たちが作っている「リピマル」は、整体院・治療院向けのLINE予約と顧客管理のシステムです。この記事の話で言うと、こんな院に向いています。
●集客用の予約サイトを併用していて、予約表を1つにしたい院。集客用の予約サイトの一つと連携できます。サイトで入った予約はカレンダーに入り、リピマルで埋まった枠はサイト側でも閉まります。基本は即時で、Googleカレンダーに入れた予定も即時で反映されます
●常連の患者さんはLINEやWebから、新規はサイトから、と入口を分けたまま、予約表だけ1つにしたい院
●施術者が一人か二人で、書き写しの時間がそもそも取れない院
連携できる予約サイトは一つなので、複数のサイトを併用している院は、全部はつながりません。ここは先にお伝えしておきます。レジ(POS)と連携させたい店にも向いていません。
料金は、初期費用0円、解約金0円、最低利用期間なし。無料でつかえる期間は月払いなら14日間、年払いなら30日間です。予約サイトとの連携をつかうなら、ベーシックプラン(通常価格で月9,800円)以上になります。
予約システム全体の選び方はこちらの記事にまとめています。詳しくはリピマルのサービスページをご覧ください。
まずは今日、これだけ試してみてください
先週1週間で、予約サイトの予約を自院の予約表に書き写した回数を、数えてみてください。
その回数が、いま二重管理にかけている手間の量です。そして同時に、書き写すまでの間にダブルブッキングが起きる可能性があった回数でもあります。
週に何回もあるなら、3つの選択肢のどれにするかを、一度きちんと考える時期だと思います。
この記事で使ったデータ
●導入事例: エステサロン(匿名)(2026年前半 導入)
●サービスへの不満が理由の解約 1件(サービス開始からの導入40店舗のうち。予約サイト連携が実装される前のエステサロン1件・2023-04(サービス開始)〜 2026-09・n=40・自社調べ)
●継続率(90%以上) 90%(サービス開始からの導入40店舗のうち、継続している割合・2023-04(サービス開始)〜 2026-09・n=40・自社調べ)
予約や顧客管理の仕組みを見直したい先生へ。リピマルの詳しい説明はトップページにあります。